マカオ税関、着衣の下に隠す手口の中古スマホの密輸事案相次ぎ摘発…2週間で7件、472台
- 2024/5/3 13:18
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は5月2日、各イミグレーション施設で手荷物検査の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、直近約2週間の間にボディスキャナの活用による着衣の下に隠す手口密輸事案を7件摘発したと発表。
税関によれば、摘発があったのは港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設で、発見に至った密輸品は中古スマートフォンが472台、中古スマートウォッチが172個、中古電子パーツ8点とのこと。すべてマカオへの持ち込み(密輸入)事案で、輸入に必要な申請書を備えていなかったという。
それぞれのケースについて、各イミグレーション施設にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過しようとした際に税関職員が呼び止め、テラヘルツ波セーフティボディスキャニングシステム、ミリ波セーフティボディスキャニングシステム、X線検査システムによる検査を実施した結果、着衣の下や靴の中に密輸品を隠していたことが発覚したもの。
上述の7件の密輸に関わったのは7人で、28〜51歳のマカオ居民及び香港からのインバウンド旅客。税関では、全員を対外貿易法違反で起訴済みとした。
2023年初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、着衣の下に隠す手口では中古スマートフォンやコスメティック製品の密輸が特に目立つ。
税関では今回の発表に合わせ、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えを示した。