マカオ、中古スマホ運び屋の女が税関検査で発覚時に他人の身分証提示し責任逃れ図る

 澳門海關(マカオ税関)は5月12日、各イミグレーション施設で税関検査の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、同月10日に運び屋による密輸事案を1件を摘発したと発表。

 税関によれば、摘発があったのはマカオ半島北部に所在する關閘イミグレーション施設の出境口にある税関検査場で、10日夜に税関職員が着衣の下に物品を隠しているとみられる不自然な歩き方かつ挙動不審な女1人を発見し、呼び止めてボディスキャナを使って詳細検査を行ったところ、女が中古スマートフォン50台及び中古スマートウォッチ9個を身体に巻き付けて隠し持っていることが判明したという。

5月10日に発見された大量の中古スマートフォンを着衣の下に隠して密輸出を図った事案(写真:澳門海關)

 女は56歳の香港居民で、税関の調べに対し、中国本土から香港・マカオへ渡航するための通行証と呼ばれる身分証を自身のものとして提示したが、身分証上の写真と風貌が異なり、再三の質問のやり取りの後、手荷物検査で本人の香港身分証及び香港マカオ居民が中国本土へ渡航するための回郷証が発見され、女は他人(女の親戚にあたる人物)から預かった身分証を使用したことをようやく認め、身分を偽り責任逃れを図ったことが明らかになったとのこと。また、女は報酬を得て物品の持ち出しを図ったと説明。税関は女を対外貿易法違反で起訴するとともに、他人の身分証を使用した罪でも検察院送致済みとした。

 税関では、市民に対して報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えを示した。

5月10日に発見された大量の中古スマートフォンを着衣の下に隠して密輸出を図った事案(写真:澳門海關)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は9月5日、マカオで無資格にも関わらず薬剤の注射による美容医療行為に従事したとし…
  2.  マカオ政府統計・センサス局は9月6日、今年(2024年)5〜7月期の住宅価格指数を公表。 …
  3.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  4.  マカオの多くのカジノ施設が航空会社のマイレージ制度と似た会員プログラムを提供しており、入会するこ…
  5.  マカオ司法警察局は9月5日、マカオの高齢者を狙った特殊詐欺(電話詐欺)事案に関与したとして20代…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年9月号
(vol.135)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun