マカオ税関が香港からの電子パーツ密輸入事案相次ぎ摘発

 澳門海關(マカオ税関)は5月15日、各イミグレーション施設で税関検査の強化を図るとともに、香港税関当局との情報共有を通じて違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対する取り締まりを行う中、近日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設で電子パーツの密輸入事案を3件相次ぎ摘発し、このうち2件が香港税関によるリアルタイム通報をきっかけにしたものだったと発表。

 マカオ税関によれば、香港側から運び屋行為に従事しているとみられる人物が香港から港珠澳大橋のシャトルバスでマカオへ向かったとの通報を受け、マカオ側で配備を敷き、対応にあたり、ターゲットとした2人の男が税関検査場を通過する際に呼び止め、手荷物に対するX線検査を実施した結果、合計2583点の電子パーツが発見されたとのこと。同時に、別の不審な女1人の手荷物の中からも電子パーツ879点が見つかり、いずれも密輸入を企図したものだったという。

 上述の3件の密輸に関わった3人で、23〜28歳のマカオ居民及び香港居民。税関では、全員を対外貿易法違反で起訴済みとした。

 2023年初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、着衣の下に隠す手口では中古 スマートフォンやコスメティック製品の密輸が特に目立つ。

 税関では今回の発表に合わせ、広く公衆に対し、携行品の出入境に関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えを示した。

マカオ税関が港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設の税関検査場で発見した密輸入品(写真:澳門海關)

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