マカオのレンタル会議室を宝飾品店に偽装して客の高級腕時計詐取…香港人の男逮捕

 マカオ司法警察局は5月16日、マカオで商業ビルのレンタル会議室を宝飾品店に偽装し、マカオ人の男性から高級腕時計を買い取るとみせかけ詐取したとして香港人の自称販売員の男(32)を相当巨額詐欺及びサイバー詐欺罪で逮捕、起訴したと発表。

 同局によれば、被害者はネット上で時計を売りたいとの投稿をしたところ、男から19万2500香港ドル(日本円換算:約384万円)で買い取りたいと連絡があり、マカオ半島の皇朝エリアにある商業ビル内で対面取引を行うことになったという。被害者が相手側から指定された場所を訪れた際、相手側は男3人で、このうち2人は時計が本物であると確認した後、現場から姿を消したとのこと。時計を手渡した後、代金は銀行振込で受け取る予定だったが入金されず、相手に問い合わせると会計が振り込みの手配済みで、追って振込控えを提示すると言われたものの、一向に入金がなく、しばらくして銀行の入金記録ショートメッセージを受け取ったが、依然として入金は確認できず、ショートメールの内容が怪しいことに気づき、時計を取り返そうと取引場所に戻った際、相手が逃げ出したため、追いかけて捕まえ、警察に通報するに至ったもの。

取引現場となったレンタル会議室の様子(写真:マカオ司法警察局)

 同局の調べで、容疑者は被害者の投稿を見た後、2人の仲間とともにマカオ入りし、1日5000香港ドル(約10万円)で会議室をレンタルした上、ショーケースや宝飾品、ポスターなど用意して宝飾品店を偽装していたことがわかったという。また、同局が現場で発見した宝飾品はいずれも鑑定により安価な偽物であることが判明。

 なお、取引途中で現場から姿を消した男2人は、すでに外港フェリーターミナルから出境しており、同局では逮捕した男の余罪の確認を進めるとともに、逃走中の男の行方を追っているとした。

警察が公開した事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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