マカオ、電動車椅子利用して生鮮食材の密輸入図った事案相次ぎ摘発…高齢者が運び屋に従事

 澳門海關(マカオ税関)は6月8日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対する取り締まりの一環として各イミグレーション施設のおける税関検査を強化して臨む中、同月7日に中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーションで電動車椅子を使った生鮮食材の密輸事案を2件摘発したと発表。

 税関によれば、7日午前、電動車椅子に乗ったマカオ人の男2人が税関検査場の申告物なしを意味する緑色のレーンを通過した際、検査官が男らに不審な点があり、また電動車椅子に大量の物品が積載されていたことから呼び止め、手荷物検査エリアに誘導して調査を行った結果、2台の電動車椅子に積載された荷物の中から輸入に必要となる書類のない豚肉がそれぞれ31キログラム、32キログラム発見されたとのこと。

 男2人は税関の調べに対し、当該物品について他人から預かったもので、無事に運び終えた後に報酬を得られることになっていたと説明。運び屋に従事していた可能性があることから、税関では男らを対外貿易法違反で起訴するとともに、より詳しい調査に着手済みとした。

 なお、本件に絡む男2人の年齢は75歳と78歳で、いずれも身体が不自由なことから電動車椅子を使用していたという。

 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行っている。

電動車椅子利用して生鮮食材の密輸入図った事案(写真:澳門海關)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun