マカオ当局による2024年上半期の違法喫煙違反検挙数は1990件…未成年飲酒事案も3件

 マカオでは世界的な健康意識の高まりを受け、マカオでは屋内公共エリア及び公園などの大半を禁煙とする「喫煙予防及び管理法(新禁煙法)」が2012年1月1日に施行。また、昨年(2023年)11月5日に「未成年者飲酒予防・管理制度法(酒類管理法)」が施行されたことを受け、市内ではマカオ政府衛生局(SSM)煙酒管理弁公室の法執行官が昼夜を問わずパトロールを行っている。

 SSMは7月22日、今年上半期(2024年1〜6月)の煙酒管理弁公室及び警察当局、市政署、カジノ規制当局、税関等による規制対象場所パトロール状況を明らかにした。法執行官によるパトロール場所の数は延べ13万1541ヶ所(単日平均延べ723ヶ所)で、たばこ(新禁煙法関連)2093件、酒類(酒類管理法関連)22件の違反を検挙したとのこと。

 たばこに関しては、検挙数全体の95.1%にあたる1990件を違法喫煙を占めた。その他については、電子たばこを携行しての出入境が55件、18歳未満への販売を禁止する旨のサイネージ実掲出(不適合表示たばこ製品販売)などその他規定違反が48件。

 違法喫煙の検挙場所別では、飲食店が全体の14.1%を占め、空港の10.8%、カジノの10.7%と続いた。

マカオ政府衛生局煙酒管理弁公室の法執行官による飲食店に対するパトロールの様子(写真:SSM)

 酒類の検挙数は22件で、うち3件が未成年者へのアルコール飲料販売・提供事案。煙酒管理弁公室によるパトロール中の発見が2件(レストランへ持ち込んだ赤ワインを家族が未成年者に飲ませた事案とビュッフェ形式レストランで未成年の飲酒防止に適切な対応が講じられていなかった事案)、警察当局による発見が1件(酒に酔った未成年者への支援介入からスーパーマーケットがアルコール飲料を未成年者に販売したことが発覚)。その他は、酒精飲料広告の警告文や店舗における酒類コーナーの表示、未成年者への酒類提供を禁止する旨のサイネージ、アルコール度数表示などに関する違反だったという。

 新禁煙法では、マカオ国際空港とカジノに設置された喫煙所を除く屋内パブリックエリアが全面禁煙となったほか、屋外に関してもバス停・タクシー乗り場の周囲10メートルを新たに禁煙ゾーンに設定。コンビニエンスストア、スーパーマーケット、新聞スタンド等の店頭におけるたばこ製品の公開陳列が禁止となり、禁煙ゾーンにおける違反喫煙に対する罰金が従来の2.5倍に相当する1500パタカ(日本円換算:約3万円)になるなど、各種罰金が大幅に引き上げられた。

 酒類管理法については、すべての未成年者(18歳未満)に対するアルコール飲料(アルコール度数1.2%以上)の販売と提供が禁止され、購入者・被提供者の年齢に疑問がある場合、販売・提供側は相手に身分証の提示を要求することが義務付けられ、相手の年齢を確認できなかったり年齢に疑いがある場合は推定未成年としてアルコール飲料の販売・提供を拒否しなければならないほか、アルコール飲料の販売・提供を行う場所では目立つ場所に所定様式のアルコール飲料の販売・提供を禁止するサイネージを掲出、セルフ式のサービスを採用する場合はアルコール飲料とノンアルコール飲料の陳列ゾーンを明確に分けること、アルコール飲料広告についても中国語、ポルトガル語、英語で警告文を掲載することなどが規定されている。

マカオ政府衛生局煙酒管理弁公室の法執行官によるアルコール飲料販売店に対するパトロールの様子(写真:SSM)

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