マカオと中国本土警察当局が合同で違法両替商の一斉摘発実施…男女36人逮捕

 近年マカオでは換銭党と呼ばれる違法両替商がカジノ施設内外で暗躍し、暴力、詐欺、窃盗、密航などさまざまな事件を引き起こしてきたことから、犯罪の温床として社会的問題化。中国本土の公安当局は今年(2024年)5月からがこれを撲滅するための包括的な作戦を展開しており、マカオ司法警察局でも積極的な協力と連携を強化して共同で対応にあたってきたという。

 マカオ司法警察局は8月13日、中国本土の公安当局から提供を受けた違法両替商に関する捜査資料をもとに、中国本土とマカオの両地で暗躍する違法両替商らの特定に成功し、同日午前6時に捜査員180人を動員してマカオ各所で一斉摘発を実施したと発表。

 ホテル及び住宅に立入検査を行い、違法両替に従事した疑いで中国人(中国本土居民)の男女36人(男26人、女10人)を逮捕するとともに、合わせて約180万香港ドル(日本円換算:約3400万円)の現金と60万香港ドル(約1130万円)分を上回るゲーミングチップを押収したとのこと。容疑者36人の身柄については、同日午後6時に中国本土とマカオのボーダー(拱北と關閘の間)で中国本土側に引き渡された。

 同局では、今後もパトロールや情報交流の強化、中国本土側との協力関係の一層の緊密化を図るなどを通じて違法両替に対する的確で高効率な取り締まりを進めることで、社会治安の安定確保に尽力する考えを示した。

容疑者36人のマカオ司法警察局から中国本土警察当局への引き渡しの様子=2024年8月13日(写真:マカオ司法警察局)

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