マカオの銀行における国際業務割合が5四半期ぶり上昇…2024年2Q
- 2024/8/17 9:08
- 産業・経済
マカオ金融管理局は8月15日、今年第2四半期(2024年4〜6月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。
今年第2四半期のマカオの銀行業務全体に占める国際性業務割合は前四半期から上昇。5四半期ぶりの上昇となった。今年6月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は同年3月末から0.1ポイント上昇の83.4%に。国際負債の割合についても0.1ポイント上昇の81.1%。
外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年6月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.8%と0.6%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は32.1%、41.0%、21.7%、4.3%、国際負債に占める割合は37.4%、36.7%、21.6%、3.7%。
今年6月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は前の四半期から3.4%上昇の2兆0361億マカオパタカ(日本円換算:約37.4兆円)。このうち対外資産は4.9%増の1兆4868億マカオパタカ(約27.3兆円)、マカオにおける外貨資産は0.4%減の5493億マカオパタカ(約10.1兆円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは3.1%上昇の5533億マカオパタカ(約10.2兆円)。
今年6月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、3ヶ月前から3.5%増の1兆9823億マカオパタカ(約36.4兆円)。このうち対外負債は3.6%上昇となる1兆0501億マカオパタカ(約19.3兆円)、マカオにおける外貨負債は3.3%上昇の9322億マカオパタカ(約17.1兆円)。マカオ居民及びマカオ特別行政区によるマカオの銀行への各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、その2024年6月末における残高は2.7%増の6901億マカオパタカ(約12.7兆円)。
マカオの国際銀行業務は主にアジアに分布している。今年6月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合は41.9%及び26.2%。同時に、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家がそれぞれ0.8%及び11.8%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は45.2%及び36.1%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.4%及び7.8%。
マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。