マカオ、2024年1〜7月のインバウンド旅客数が37%増の約1974万人に…コロナ前2019年同時期の82.9%

 マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は8月20日、今年(2024年)7月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。

 今年7月のインバウンド旅客数は前年同月から9.5%増、前月からも18.4%増となる302万1189人(延べ、以下同)だった。コロナ前2019年同月と比較した回復率は85.6%。

 内訳は、日帰り旅客が前年同月から20.2%増の159万6662人、宿泊を伴う旅客が0.5%減の110万2215人。平均滞在時間は0.1日短い1.2日で、宿泊を伴う旅客に限ると0.1日延びて2.4日に。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、前年同月から14.3%増の218万3397人、全体に占める割合は72.3%。このうち「自由行」と呼ばれる個人観光旅行スキーム(Individual Visit Scheme=IVS)の旅客は1.4%増の110万2215人。第二の旅客ソースにあたる香港からの旅客は10.9%減の58万9026人、台湾からは29.5%増の7万5783人。中国本土、香港、台湾からのインバウンド旅客数の2019年の同月と比較した回復率はそれぞれ85.0%、92.8%、78.4%。

 国際旅客ソース(中国本土、香港、台湾以外から)は33.3%増の17万2983人、2019年同時期と比較した回復率は75.5%。このうち東南アジアでは、フィリピン(4万2963人)、マレーシア(8965人)、シンガポール(5669人)がそれぞれが38.2%、31.4%、13.3%増。一方、インドネシア(1万3570人)とタイ(8294人)はそれぞれ7.4%、14.0%減。北東アジアについては韓国(3万2825人)、日本(8778人)で、それぞれ66.3%、57.9%増。

マカオの世界遺産・市政署ビル前を走るペディキャブ(資料)=2023年7月本紙撮影

 今年1〜7月累計のインバウンド旅客数は前年同時期から37.0%増の1974万1172人、2019年同時期と比較した回復率は82.9%。このうち国際旅客ソースは134万1605人で、回復率は68.1%にとどまった。東南アジアからの回復が順調な一方、北東アジアからは出遅れている状況。旅客の平均滞在時間は0.1日短い1.2日で、日帰り旅客が0.1日短い0.2日、宿泊を伴う旅客が横ばいの2.3日。

 マカオでは昨年1月初旬からアフターコロナがスタートし、インバウンド旅客の急回復が進んだ。今年については、2019年との比較でどの程度まで回復が進むか、また政府が旅客ソースのダイバーシティ化を推進する目標を掲げ、各種施策を打ち出す中、国際旅客ソースの動向が注目点となる。

2024年と2023年、2019年のマカオの入境旅客数(インバウンド旅客数)推移比較表(図版:DSEC)

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