マカオのギャンブル業界従事者数が1.6%増の5.2万人に…平均月額報酬は8.2%上昇=2024年2Q

 マカオは面積約32平方キロ、人口約68万人という小さな地域(中国の特別行政区)だが、大小合わせてカジノが30施設ある。ほかにもスポーツくじやロトといったギャンブルも存在し、政府とコンセッション(経営権契約)を結ぶ民間事業者によって運営されている。

 マカオ政府統計・センサス局は8月20日、今年第2四半期(2024年4〜6月)のゲーミング(カジノ含むギャンブル)業界における人材ニーズ及び給与調査統計を公表。なお、本統計の調査対象にはカジノ仲介業(ジャンケットプロモーター)及びカジノ仲介パートナーは含まれない。

 今年第2四半期末時点のフルタイムのゲーミング業従事者数は前年同時期から825人増(1.6%増)の5万2518人。カジノディーラー職に限ると208人減(0.9%減)の2万3467人だった。

 今年6月のフルタイムのゲーミング業従事者の平均月額報酬(賞与等臨時給含まず)は前年同月から8.2%上昇の2万6750パタカ(日本円換算:約49.0万円)。カジノディーラー職に限ると同6.5%上昇の2万1660パタカ(約39.7万円)。賃上げと就業時間数の増が報酬増の主要因。

 昨年(2023年)の年初からアフターコロナとなりインバウンド旅客数の回復ペースを維持する中、ツーリズム関連業界の復活も一層進み、需要に対応するためのリソースが必要となったことを受け、マカオのゲーミング業界における今年第2四半期末時点の空きポジションは前年同時期から385枠の大幅増となる498枠。欠員率についても0.7ポイント上昇の0.9%に。

 このほか、ゲーミング業界における今年第2四半期の新規雇用者数は1492人、離職者数は1143人で、従業員雇用率は前年同時期から1.0ポイント上昇の2.9%、離職率は0.2ポイント下落の2.2%、業界における人材需要が高まっている状況を反映したものとなった。

 なお、昨年第2四半期のマカオ居住の労働人口は38.30万人、就業人口は37.64万人、総体失業率は1.7%。ゲーミング業従事者がマカオの就業人口に占める割合は単純計算で14.0%となる。平均月収については、今年第2四半期のマカオの就業人口全体の月給中位数である1万7900パタカ(約32.8万円)を大きく上回った。

アフターコロナでツーリズム関連業界の復活が進むマカオ(資料)=2024年8月、グランドリスボアホテル前にて本紙撮影

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