マカオで今年5・6例目の百日咳感染例確認…患者は1歳と4歳の姉妹、中国本土に長期滞在

 マカオ政府衛生局(SSM)は8月27日夜、マカオで百日咳の新規感染確認が2例あったと発表した。百日咳は百日咳菌のくしゃみや咳などによる飛沫感染で起こる感染症。

 患者はマカオ居民の1歳と4歳の女児(姉妹)で、いずれも百日咳を含む混合ワクチンを接種済み。姉妹は7月12日から8月23日にかけて親族訪問で中国本土へ滞在しており、7月中〜下旬から咳の症状が現れ、複数回にわたって当地の医療機関を受診したが、中国本土で同住の親戚2人が相次いで百日咳に感染したため、姉妹も服薬を始めたとのこと。姉妹は8月23日にマカオへ戻った後も咳の症状が続いたため、24日に私立総合病院の鏡湖醫院を受診し、入院治療を受けることに。その後、同院で姉妹の呼吸器から採取したサンプルを検査したところ、27日に百日咳菌陽性の結果が出たことから百日咳感染と診断されるに至った。なお、姉妹の容体は安定しているといい、マカオで同住の家族に類似の症状は出ていないが、予防性の薬を処方済みとした。

 SSMによれば、百日咳は百日咳菌によって引き起こされ、患者の咳、大声、くしゃみなどによって生じる呼吸器飛沫を介して直接感染するものだが、百日咳菌は生存力が弱いため、一般に間接感染することはないという。百日咳の症状としては痙攣性の咳、鶏の鳴く声のような唸り声、嘔吐などがあり、適切な治療を受けない場合、症状は3ヶ月ほど続くこともあり、肺炎や脳症などの合併症を併発して死に至ることもあるとのこと。すでに抗生物質による有効な治療が存在するが、発症早期の使用が有効とした。

 SSMでは、防疫接種が百日咳の最も有効な予防手段であるとし、マカオではWHO(世界保健機関)のガイドラインに沿って、百日咳の予防接種を2、4、6、18ヶ月及び5歳時に実施しており、予防接種の普及後、マカオで百日咳の感染例が見つかるのは極めて稀なケースとのこと。ただし、直近およそ10年間では自然感染の減少から妊婦やその他成年の間で抗体が弱まるなどの理由で世界的に発病率が高まっている状況もあると指摘した。

 今年に入って以降、マカオで百日咳の感染確認例は今回の2件を含めすでに6件に達しているが、その前は2023年9月中旬、もうひとつ前のケース2020年2月に遡る。

マカオの大型総合病院として知られる鏡湖醫院(資料)=本紙撮影

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