マカオの高齢者2人が電話詐欺被害…孫や子を騙る賠償金肩代わり要求に応じる=中国人の男2人逮捕

 マカオ司法警察局は9月17日、マカオの高齢者を狙った特殊詐欺(電話詐欺)事案に関与したとして中国人(中国本土居民)の男2人を逮捕したと発表。

 同局によれば、同月16日、マカオの2人高齢者宅の固定電話にそれぞれ”男孫”と”息子”を名乗る人物から電話があり、相手は対人傷害事件に絡み保釈のため賠償金が必要として現金を用立てるよう要求し、追って友人が引き取りに行くと話し、両人ともこれを信じ、それぞれ5万パタカ(日本円換算:約88万円)、31万パタカ(約546万円)を渡したが、後に詐欺被害にあったことに気づき、同局へ通報したとのこと。

 同局への通報後、両人宅に再び追加で20万パタカ(約352万円)を用立てるよう電話があったことから、同局が配備を敷いた上で取引を続行させ、同日夜に最初の被害者宅に現金を受け取りに現れた男1人と近くで見張り役をしていた男1人の逮捕に成功したという。

 同局の調べで、見張り役の男が犯罪グループのリーダー格であり、同日受け子の男2人(うち1人は逃走中)を使って同日2人の被害者から合計36万パタカ(約634万円)を詐取させていたことが明らかになったとし、同局では捜査で得られた情報を総合的に判断して2人を相当巨額詐欺罪で検察院送致するとともに、逃走中の受け子の男、また現金の行方について捜査を継続するとした。

 マカオでは今年(2024年)5月以降、上述の手口と似た電話詐欺事案が相次ぎ発生しており、同局は電話詐欺に関する累次の注意喚起情報を発出している。

警察が公開した電話詐欺事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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