マカオ、2024年9月のカジノ売上は15.5%増の約3096億円…1〜9月累計では31.3%増の約3兆円

 マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は10月1日、今年(2024年)9月の月次カジノ売上(粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR)統計を公表。

 今年9月のカジノ売上は前年同月から15.5%増の172.53億パタカ(日本円換算:約3096億円)で、対前月では12.7%減。コロナ前の2019年同月から回復率は78.1%。単月の売上額は年初来最低に。マカオのツーリズム業界において例年9月は閑散期のひとつにあたる。

 9月の営業日は30日で、前月との比較で1日少ない。今年9月の1営業日あたりの平均売上は前月を0.62億パタカ(約11.1億円)下回る5.75億パタカ(約103.2億円)だった。

 今年1〜9月累計のカジノ売上は前年同時期から31.3%増の1693.55億パタカ(約3兆0395億円)。変動率は前月時点から2.1ポイント縮小。2019年同時期からの回復率は76.9%。

 マカオは昨年1月初頭にウィズコロナへ転換。アフターコロナ初年となった昨年のカジノ売上は3月から本格的な回復が進み、夏場以降に加速、年末まで勢いを維持し、昨年通期のカジノ売上は前年から333.8%増、2019年の62.6%に相当する1830.59億パタカ(約3兆2854億円)に。政府は市場の回復が進む状況を受け、2024年の財政予算でカジノ売上目標を前年の1300億パタカ(約2兆3332億円)から2160億パタカ(約3兆8766億円)、月額にして180億パタカ(約3231億円)へ引き上げ、財政収支の均衡を実現するとしており、今年ここまで単月で目標を下回ったのはいずれも閑散期にあたる6月と9月の2ヶ月のみで、累計では目標を上回るペースで進捗している。

カジノのイメージ(資料)=本紙撮影

【資料1】2024年マカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:193.37億パタカ=約3471億円(67.0%減)
・2月:184.86億パタカ=約3318億円(79.1%増)
・3月:195.03億パタカ=約3501億円(53.1%増)
・4月:185.45億パタカ=約3329億円(26.0%増)
・5月:201.88億パタカ=約3624億円(29.7%増)
・6月:176.94億パタカ=約3176億円(16.4%増)
・7月:185.95億パタカ=約3338億円(11.6%増)
・8月:197.54億パタカ=約3546億円(14.8%増)
・9月:172.53億パタカ=約3096億円(15.5%増)
>1〜9月累計:1693.55億パタカ=約3兆0395億円(31.3%増)

【資料2】2013年〜2023年マカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億パタカ=約6兆4754億円(18.6%増)*ピーク時
・2014年:3515.21億パタカ=約6兆3098億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億パタカ=約4兆1436億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億パタカ=約4兆0066億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億パタカ=約4兆7701億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億パタカ=約5兆4360億円(14.0%増)
・2019年:2924.55億パタカ=約5兆2495億円(3.4%減)
・2020年:604.41億パタカ=約1兆0849億円(79.3%減)
・2021年:868.63億パタカ=約1兆5592億円(43.7%増)
・2022年:421.98億パタカ=約7574億円(51.4%減)
・2023年:1830.59億パタカ=約3兆2854億円(333.8%増)

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