マカオ、2024年11月のインバウンド旅客数は9.6%増の283万人…1〜11月累計では26.2%増の3188万人

 マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は12月19日、今年(2024年)11月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。

 今年11月のインバウンド旅客数は前年同月から9.6%増の283万2041人(延べ、以下同)、コロナ前2019年同月と比較した回復率は97.3%。日帰り旅客が14.1%増の154万8454人、宿泊を伴う旅客が4.6%増の128万3587人。平均滞在時間は横ばいの1.2日で、宿泊を伴う旅客に限ると0.1日延びて2.3日に。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、11.0%増の196万5651人、全体に占める割合は69.4%。このうち「自由行」と呼ばれる個人観光旅行スキーム(Individual Visit Scheme=IVS)の旅客が6.0%増の92万7890人。第二の旅客ソースにあたる香港からの旅客は0.8%減の55万4053人、同第三の台湾からは29.3%増の7万1280人。中国本土、香港、台湾からのインバウンド旅客数の2019年の同月と比較した回復率はそれぞれ96.8%、97.0%、85.9%。

統合型リゾート(IR)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の町並み(写真:MGTO)

 国際旅客ソース(中国本土、香港、台湾以外から)は20.9%増の24万1057人。このうち東南アジアでは、フィリピン(4万8641人)、マレーシア(2万0716人)、インドネシア(1万4706人)がそれぞれが22.0%、25.5%、19.3%増。一方、シンガポール(1万3827人)とタイ(1万0137人)についてはそれぞれ10.3%、24.3%減。南アジアは、インド(8500人)が7.1%減。北東アジアについては韓国(4万8594人)、日本(1万1719人)で、それぞれ61.1%、1.3%増。

 今年1〜11月累計のインバウンド旅客数は前年同時期から26.2%増の3188万8313人。2019年同時期と比較した回復率は87.8%。国際旅客が74.5%増の213万0891人に上り、2019年同月の75.8%まで回復。日帰り旅客が前年同時期から37.4%増の1717万2200人、宿泊を伴う旅客が15.2%増の1471万6113人。平均滞在時間は0.1日短い1.2日で、内訳は日帰り旅客が0.1日短い0.2日、宿泊を伴う旅客が横ばいの2.3日。なお、昨年通期のインバウンド旅客数は2825万人で、今年は10月終了時点でこれを超越。3000万人突破はコロナ前2019年以来のこと。マカオ政府は今年のインバウンド旅客数見込みを3300万人としており、ほぼ達成が見えている状況。

 マカオでは昨年1月初旬からアフターコロナがスタートし、インバウンド旅客の急回復が進んだ。今年については、2019年との比較でどの程度まで回復が進むか、また政府が旅客ソースのダイバーシティ化を推進する目標を掲げ、各種施策を打ち出す中、国際旅客ソースの動向が注目点となる。

2024年と2023年、2019年のマカオの入境旅客数(インバウンド旅客数)推移比較表(図版:DSEC)

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