マカオカジノIR運営6陣営の先陣切ってサンズチャイナが賃上げ発表…2.5〜5%アップ

 マカオには、政府とカジノ経営コンセッションを締結する企業グループが6陣営存在し、いずれもマカオ域内でカジノを含む統合型リゾート(IR)施設を運営している。

 マカオにおけるボーナスシーズンは春節(旧正月)前となっており、例年現地の大企業である6陣営の動向が注目されている。2025年の春節は1月29日。

 (2024年)12月30日、31日にかけて、カジノIR運営6陣営すべてがボーナス支給を発表した。概ね金額は月額報酬の1ヶ月分、支給時期は春節直前時期で、上級管理職を除く大半の社員を恩恵を受けるというものだった。

 6陣営のうち最後に発表を行ったのは、ヴェネチアンマカオなどを運営する業界最大手のサンズチャイナだった。同社はボーナス支給と同時に、6陣営の先陣を切って賃上げについても発表し、大きな話題となっている。

 サンズチャイナの発表によれば、賃上げは(2025年)3月1日付で実施し、月額報酬が1.6万パタカ(日本円換算:約31.4万円)未満の社員は一律600パタカ(約1.2万円)を加算(アップ率3.8〜5%)、1.6万パタカ以上の社員については一律2.5%アップとのこと。全社員の99%にあたる約2万7000人が賃上げ対象になるという。

 なお、マカオのカジノIR運営6陣営は2023年の年初からのアフターコロナで業績が回復している状況を受け、2024年1月に揃って賃上げを発表した。2024年についてもマカオのカジノ市場は回復の勢いを持続し、業績改善が一層進んだとみられることから、他の5陣営についても追随の可能性がありそうだ。

マカオ・コタイ地区にあるサンズチャイナの旗艦IR施設のひとつ「ヴェネチアンマカオ」(写真:Sands China Ltd.)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府公共建設局と環境保護局は1月6日、近日マカオ半島北部に位置する黒沙環エリアの東方明珠ラ…
  2.  マカオでは、アフターコロナでインバウンド旅客数の回復傾向が続いている。このほどマカオ入管当局が公…
  3.  近日マカオでは食品安全行政を管轄する市政署(IAM)が小売店・レストランに対するネズミリスク管理…
  4.  澳門海關(マカオ税関)は1月3日、マカオと広東省珠海市との間における違法な運搬活動(いわゆる運び…
  5.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年1月号
(vol.139)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun