マカオ大学が2025年マカオのマクロ経済予測を発表…GDP7.7%増
- 2025/1/11 9:18
- 産業・経済
マカオ大学マカオ研究センターと経済学部は1月9日、2025年マカオのマクロ経済予測を発表。
研究チームでは、世界経済の見通しは、中国の経済成長の明らかな鈍化と各国の経済政策から生じる不確実性により、下振れリスクに直面している中、2025年マカオの域内総生産(GDP)成長率を7.7%、その他の主要経済指標については、サービス輸出が7.6%増、民間消費支出が3.1%増、インフレ率が1.1%、失業率が1.8%、澳門特別行政区政府の名目計上収入が1118億パタカ(日本円換算:約2兆2077億円)との予測を示した。(※数値はいずれもベースライン予測)
予測にあたっての直近の状況について、下記のように説明している。
マカオ経済はアフターコロナで段階的に正常化が進んでいるが、インバウンド旅客数は2023年から回復が始まり、2024年第1四半期は前年同期比79.4%増の大幅な伸びとなったが、第2四半期は17.1%増、第3四半期は11.1%増と伸びが鈍化している状況を受け、2024年第3四半期の実質サービス輸出額は1.3%増の720億パタカ(約1兆4218億円)にとどまり、このうち実質ゲーミング(カジノ)支出が11.2%増の429億パタカ(約8471億円)に上った一方、実質ノンゲーミング(非カジノ)支出は14.5%減の201億(約3969億円)だった。
内需面では、民間消費と投資需要が堅調な伸びで、2024年第3四半期の実質民間消費支出は前年同期比1.9%増の289億パタカ(約5706億円)に。このうち、食品・飲料・たばことマカオ境外での食品・飲料に対する実質消費支出はそれぞれ5.2%増、5.9%増と高い伸びを示したが、消費財に対しては2.7%減と振るわず。そう固定資本形成は実質ベースで16.0%増の160億パタカ(約3159億円)に。
物価は安定しており、2024年1〜11月の消費者物価上昇率はわずか0.8%で、分類別では食料品・非アルコール飲料の1.2%(外食は2.4%)と最も大きく、次いで住宅・燃料の0.5%。
労働市場は依然としてタイトで、総体失業率は2024年第2、第3四半期ともに1.7%、マカオローカルに限ったものについてもともに2.3%で、2024年第3四半期の月給中位数は1万8000パタカ(約35.5万円)となり、コロナ前2019年同時期の1万7000パタカ(約33.6万円)を上回り、マカオローカルに限った月給中位数も2万0500パタカ(約40.5万円)で、2019年の2万パタカ(約39.5万円)を上回った。
また、研究チームは国際通貨基金(IMF)が2024年10月に発表した世界経済の成長率予測は2024年、2025年とも3.2%であり、世界経済は堅調な成長を維持すると予想されるが、各国の経済政策に起因する不確実性が世界経済の見通しを下振れリスクに晒しており、米国経済は2024年に2.8%、2025年に2.2%、ユーロ圏経済は同0.8%、1.2%の成長が見込まれる一方、中国本土については構造調整に伴うネガティブな影響と弱含みトレンドの継続により、経済の鈍化が著しく、2024年第3四半期の経済成長率4.6%となり、今後は米国との貿易摩擦が予想される中、中央政府がより活発な財政・金融政策の下、民間消費と投資の拡大を試みていることを挙げ、こうした外需と内需の動向がマカオのもう一つの主要サービス輸出市場である香港の成長にも影響を及ぼし、香港の2024年第3四半期の成長率は1.8%まで減速したと指摘。今回の2025年マカオのマクロ経済予測は、上述のさまざまな不安定要素が継続的にマカオへ影響を与えることを踏まえたものであるとした。