マカオのカジノ施設近くで職務質問受けた中国人が逃走企図し警察官殴る

 マカオ司法警察局は1月15日、同局が前日(14日)午前にコタイ地区で実施したパトロール中、職務質問対象とした30代の中国人(中国本土居民)男1人から殴られる事案が発生したと発表。

 同局によれば、カジノ施設付近の街路をパトロール中に違法両替に従事しているとみられる男2人を発見し、職務質問を行ったところ、両人は逃走を図り、このうち1人が追跡した警察官1人の背中を拳で殴りつけたとのこと。その後、同局が両人に追いつき、逮捕に成功。殴られた警察官は背中に軽傷を負った。

 両人は同局の調べに対し、昨年(2024年)11月からマカオで(「換銭党」と呼ばれる)賭博用途の違法両替に従事したことを認め、これまでに約5万香港ドル(日本円換算:約100万円)の不当な利益を得ていたことが明らかになったという。同局では、両人を賭博目的違法両替罪で、また警察官を殴った男については加重傷害罪と抵抗・脅迫罪を加えて検察院送致するとした。

 近年マカオでは換銭党がカジノ施設内外で暗躍し、暴力、詐欺、窃盗、密航などさまざまな事件を引き起こしてきたことから、犯罪の温床として社会的問題化。対策の一環として、換銭党による違法両替行為を刑事罰の対象とするマカオの新法「打撃非法賭博犯罪法(違法賭博犯罪対策法)」が前月(10月)29日に施行されたばかり。

 目下、マカオ警察総局が冬の防犯運動を展開しており、司法警察局がカジノ施設内外などでパトロールを強化して臨んでいる。

マカオ司法警察局(資料)=本紙撮影

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