マカオ、2024年の住宅不動産取引数が増加に転じる…平均平米単価は下落

 このほどマカオ政府財政局(DSF)が公表した最新統計によれば、昨年(2024年)のマカオにおける住宅売買・移転にかかる不動産印紙税の対象となった取引件数は前年から144件増(4.9%増)の3057件だったとのこと。

 前年比で増加となるのは2018年以降で初めてで、6年ぶりに下げ止まった。

 一方、実用面積あたり平均平米単価については前年から6%下落の8万6137パタカ(日本円換算:約167万円)に。

昨年12月に限ると、住宅売買・移転にかかる不動産印紙税の対象となった取引件数は前年同月から49件減(20.5%減)の190件、実用面積あたり平均平米単価は11.5%下落の7万9169パタカ(約154万円)。

 マカオでは一昨年1月初旬のウィズコロナ転換を機にインバウンド市場の回復が進み、経済波及効果が期待されていたが、不動産市場については高金利が続く状況と経済の先行き不透明感といった懸念材料も存在し、しばらくの間、取引件数・平均平米単価とも振るわない状況が続いていた。昨年の年初からは不動産価格抑制策の一部緩和もスタートし、同年4月20日から不動産価格加熱抑制策が全面撤廃されるに至った。最近、香港・マカオの銀行が米国の利下げに追随していることや、中国本土における住宅不動産市場が下げ止まったとみられることなどから、今後のマカオの動向が注目される。

マカオの新興住宅街にあたるタイパ新城区の町並み(資料)=2023年10月本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は1月17日、コタイ地区の統合型リゾート(IR)併設ショッピングモール内にある3…
  2.  観光都市マカオにとって、農暦新年(春節/旧正月)シーズンは年間最大の書き入れ時のひとつに数えられ…
  3.  このほどマカオ政府財政局(DSF)が公表した最新統計によれば、昨年(2024年)のマカオにおける…
  4.  澳門海關(マカオ税関)は1月16日、同日マカオ半島の新橋エリアにある衣料品店1軒に対し、著名ブラ…
  5.  資金洗浄(マネーロンダリング)やテロ資金供与の抑止及び取り締まりを担うマカオ警察総局金融情報弁公…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年1月号
(vol.139)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun