マカオの2024年12月貨幣・金融統計公表…銀行の不良債権比率は5.5%で前月から変動なし

 マカオ政府金融管理局は2月3日、昨年(2024年)12月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から横ばい、通知預金が6.6%増となり、M1は4.7%上昇。また、準通貨負債は0.2%増。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.6%の上昇に転じ、金額は7840億マカオパタカ(日本円換算:約14兆9994億円)に。前年同月との比較では、M1が5.8%、M2が8.0%のそれぞれ増。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが32.8%、香港ドルが45.7%、人民元が6.1%、米ドルが14.1%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.7%増の7633億マカオパタカ(約14兆6034億円)、非居民による預金残高については4.0%下落の2983億マカオパタカ(約5兆7070億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は5.6%上昇の2113億マカオパタカ(約4兆0426億円)となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.3%増の1兆2729億マカオパタカ(約24兆3530億円)で2ヶ月ぶりプラス。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.2%、46.7%、7.6%、24.2%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.4%減の5163億マカオパタカ(約9兆8778億円)。対外民間部門への融資は2.1%増の4980億マカオパタカ(約9兆5277億円)。民間部門へ融資額は合計で0.8%増の1兆0143億マカオパタカ(約19兆4055億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ22.2%、44.4%、12.2%、17.7%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は昨年12月末時点で前月末から1.1ポイント下落の53.0%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.4ポイント上昇の79.7%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ68.1%、60.3%水準。このほか、不良債権比率は前月から変動なしの5.5%。このところ不良債権比率は上昇が続いていた。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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