マカオ、2024年4Qのモバイル決済数が1億件に…前の四半期から13.5%増
- 2025/2/8 9:11
- 産業・経済
マカオ金融管理局は2月7日、昨年第4四半期(2024年10〜12月)のモバイル決済及びクレジットカード、デビットカードに関する統計を公表。
マカオローカルのモバイル決済の決済件数と決済額は前の四半期から増。また、マカオの銀行が発行したクレジットカードの決済額も増だった。詳細は以下の通り。
昨年第4四半期のマカオローカルのモバイル決済件数は前の四半期から13.5%増の1億件に上った。決済総額は8.4%増の82億パタカ(日本円換算:約1560億円)で、1取引当たりの平均決済額は82.4パタカ(約1570円)に。昨年末時点のモバイル決済受理端末及び二次元バーコード付きサイネージの数は約10万8905台/個。
昨年12月末時点におけるマカオの銀行が承認したクレジットカードの与信総額は前の四半期から0.3%増の499億パタカ(約9490億円)。カード債券総額は28億パタカ(約533億円)で、このうち支払い先送り分が未収債券の27.9%にあたる7億9000万パタカ(約150億円)。支払い予定日から3ヶ月以上の未収金比率は0.2ポイント下落の2.6%。
昨年第4四半期のマカオ発行クレジットカードの決済総額は前の四半期から0.4%増の62億パタカ(約1179億円)。このうち、キャッシングが1億6000万パタカ(約30億円)で、決済総額の2.5%を占めた。決済件数は8.1%増の1268万件。このほか、利息及び手数料を含む返済総額は2.3%減となる62億パタカ(約1179億円)。現金引き出しを除くデビットカードの決済件数は120万件、決済総額は5億5000万パタカ(約105億円)。
参考までに、マカオの人口は約68万人、年間インバウンド旅客数は約3492万人(2024年実績)。マカオ政府は2021年、新型コロナ経済支援対策の一環として、市民のモバイル決済プラットフォームアカウントに電子マネーを配布する初の試みを実施。2022年6月にも同様のスキームが再実施され、同年10月には新たな電子マネーでの給付金もあった。アフターコロナでも、マカオ政府によるモバイル決済を対象とした消費促進プロモーションが度々展開されている。コロナ禍で政府が電子政務を積極的に推進したほか、オンラインショッピングやモバイルアプリを活用したフードデリバリーの利用も普及し、現金決済からキャッシュレス決済の移行が急速に進み、すっかり定着した状況。マカオにとって第一、第二の旅客ソースにあたる中国本土や香港で普及するモバイル決済プラットフォームがマカオで利用できるシーンも拡大している。
![](https://www.macaushimbun.com/2023/wp-content/uploads/2023/05/N21INY4o8s.jpeg)