マカオのカジノで偽造紙幣使いチップとの交換企図…香港と中国本土の男2人逮捕

 マカオ司法警察局は2月26日、コタイ地区にある統合型リゾート(IR)併設のカジノ内で偽造香港ドル紙幣を行使したとして香港と中国本土からマカオ入りしていた男2人を逮捕したと発表。

 同局によれば、同月24日夜、カジノ内にあるキャッシャーと呼ばれる現金とゲーミングチップの交換窓口を訪れた男が額面1000香港ドル(日本円換算:約1.9万円)の紙幣409枚を持ち込み、ゲーミングチップへの両替を要求したが、スタッフが紙幣を識別機に通したところ、すべてクリアできず、また紙幣の外見に本物と異なる点があったことに気づいたことから、偽造紙幣の可能性があるとして同局へ通報したという。

 通報を受けた同局が当該紙幣について緊急検査を実施した結果、すべて偽造紙幣であることが判明。この紙幣を持ち込んだ香港居民の男(20代)に対する調査を経て、別の中国本土居民の男(30代)から受け取ったものであることがわかり、カジノ施設の警備員の協力を得て、この中国本土居民の男を同施設内で発見、逮捕するに至ったとのこと。

警察が公開した証拠品(写真:マカオ司法警察局)

 男2人は同局の調べに対し、中国本土にいる上役の人物から指示を受けて中国本土から当該紙幣を持ち込み、成功報酬を約束されていたなどと供述。同局では、捜査で得られた情報をもとに、男2人を偽造貨幣行使罪で検察院送致するとともに、偽造紙幣の出どころなどについて捜査を継続中とした。

 なお、今回使われた偽造紙幣は色味や紙質が本物と異なり、精度は高くなく、券面の番号は4種類だったことも明らかにした。

 マカオのカジノでは偽造紙幣や偽造チップが使われる事案がしばしば発生している。

警察が公開した証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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