マカオ政府民航局とマカオ国際空港がバードストライク対策の定例検討会議開催

 マカオ政府民航局(AACM)は2月28日、同日マカオ国際空港と「野生動物管理委員会」の定例会議を開催し、2024年にマカオ国際空港のエリア内で発生した野生動物との衝突事案に関する検討、その防除措置の実施効果についての検証を行ったと発表。

 同局によれば、野生動物管理委員会はマカオ国際空港運営会社が主導、マカオ政府の複数部門(民航局、市政署、環境保護局、消防局)、航空会社の代表者が委員を務め、民航局が招へいした鳥害防除の専門家で構成され、野生動物が航空機にもたらすリスクを軽減するため、その危害リスクと管理戦略を重点テーマにし、特に最も空港内に出現する鳥類を主な防除プログラム及びモニタリング対象としているとのこと。

マカオ政府民航局とマカオ国際空港が開催した「野生動物管理委員会」定例会議の様子=2025年2月28日(写真:AACM)

 今回の会議では、空港運営会社から2024年に発生したバードストライク発生事案及び防除措置の実施状況についての報告、鳥害防除の専門家から同年のバードストライクアセスメント報告がなされ、報告には目下進行中の埋め立てを伴う空港拡張工事期間における安全向上のためのバードストライク対策案も盛り込まれたという。

 同局では、空港運営会社に対し、自然的かつ人道的な方法で鳥類の生態保護と飛行の安全を両立するかたちで鳥害防除策を講じるよう求めているとした上、環境整備面では、定期的な滑走路周辺の芝生の刈り取りや害虫駆除による食物連鎖の源頭排除、また滑走路人工島の境界へのフェンス設置を行っているとのこと。日常の空港運営においては、毎日専門スタッフチームが滑走路人工島を毎日複数回パトロールし、フライトの離着陸が増える時間帯に合わせ、その頻度を増やしているという。鳥の群れを発見した場合、専門チームがパイロットカーに搭載された専門的な装置を活用し、銃声、閃光、煙霧などの効果をもって撃退を図るとともに、鳥類の種類と数を記録し、分析を進めているとした。

マカオ国際空港でテスト運用中の新たな長距離音波鳥類駆除器のイメージ(写真:AACM)

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