マカオでマンション転用の無認可宿泊施設摘発…中国人9人滞在、通報きっかけで発覚

 マカオ治安警察局は4月10日、マカオ半島の中区に所在するマンションの一室について、無認可宿泊施設の疑いがあるとして摘発を行ったことを明らかにした。

 同局によれば、通報をきっかけに調査対象とし、同月7日に立入検査を実施したところ、室内で中国人(中国本土居民)の男女9人を発見。このうち女1人が経営者だったことがわかったという。

 経営者の女は同局の調べに対し、今年(2025年)2月中旬に見知らぬ女からの紹介でこの部屋の清掃や滞在費の徴収などを担当し、月額5000香港ドル(日本円換算:約9.2万円)の報酬を提示されていたものの、未だ受け取っていないとした上、徴収した滞在費の行方については説明を拒否。また、他の滞在者は、上述の経営者または別の見知らぬ人物の紹介でこの部屋に滞在することになったとし、滞在費については1人が無料、その他は1泊あたり150〜450香港ドル/人民元(約2770〜8300円)だったと説明したとのこと。

 同局では、経営者の女(50代)について、違法就労の疑いで関連部門が処理を進めるとした。

マカオ治安警察局による無認可宿泊施設に対する摘発の様子(写真:マカオ治安警察局)

 その後、宿泊施設の許認可を管轄する旅遊局の調査により、この部屋が無認可宿泊施設であることが確定されたため、即時封鎖措置が講じられたという。

 マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進む中、コロナ禍で沈静化していた無認可宿泊施設や違法両替商などが再出現している状況で、これらが犯罪の温床になる存在として警察当局が取り締まりを強化して臨んでいる。

 参考までに、昨年通期の旅遊局と治安警察局による合同調査で封鎖に至った無認可宿泊施設の数は186件だった。

マカオ当局によって封鎖された無認可宿泊施設の出入口(写真:マカオ治安警察局)

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