マカオの六大カジノ企業の一角で、MGMマカオを運営するMGMチャイナ社は8月5日、今年(2014年)上半期決算を発表。ライセンスフィー支払前の調整後EBITDAは16%増の38億香港ドル(日本円換算:約503億円)、総売上は前年同期比12%増の137億香港ドル(約1,813億円)。
マスゲーミングフロア(平場)部門が好調で、調整後EBITDAは昨年の26.3%を上回る27.4%となり、純利益は23%増の30億香港ドル(約397億円)、一株当たり基本利益も昨年の0.651香港ドル(約8.62円)から0.799香港ドル(約10.57円)へ増加した。一株あたり0.28香港ドルの中間配当を実施する。
マスゲーミング部門のテーブルウィンは前年同期比43%増で、2期連続マカオ全体の平均を上回った。マスゲーミング及びスロットマシンのEBITDAに占める割合も上昇しており、第1季の70%から第2季には77%となっている。マスゲーミングロアの占有率が高まることで、グループ事業の安定化と利益率の改善につながるとしている。
MGMはマカオにおけるスロットマシンビジネスを牽引する存在としても知られる。上半期のスロットマシンベット金額は前年同期比12%増。しかし、スロットマシンウィン率が昨年の5.2%から4.5%に下落した関係で、スロットマシンウィン額は3%減となった。
VIPカジノのローリングチップ数及びウィン額はどちらも昨年と比較して1%増。今年初めからVIPカジノのテーブルをマスゲーミングフロアへの移設を始めており、需要に応じた再配分による営業効率アップが決算内容に現れているとした。
MGMマカオのホテル客室稼働率は98.6%、提供可能客室あたり売上は(REVPAR)は11%増の2,316香港ドル(約30,653円)。
MGM鯛名がコタイ地区で進める新リゾート施設については、間もなく1階部分の工事が完成し、ホテル棟の建設がスタートするという。新リゾートのホテル客室数は約1,600室、ゲーミングテーブル数は約500台を予定している。また、ノンゲーミング要素が総面積の85%を占める。オープンは2016年を予定している。
コタイプロジェクトの完成後、MGMチャイナが持つマカオのホテル客室数は現在の4倍、フロア面積は3倍となる。