行政長官選挙前後2週間の世論調査結果発表禁止―マカオ

選挙管理委員会は8月12日、今月31日に投票が予定されている第4回マカオ行政長官選挙に向けた立候補者による政治綱領発表会、質疑応答会、投開票事務の運営などについて準備会議を行った。その中で、政治綱領発表会が開催される8月16日午前0時から投票日翌日の9月1日24時までの間、当該選挙に関するいかなる世論調査結果の発表も禁止する規定を導入することが明らかになった。

世論調査結果の発表禁止は、マカオの民主派団体を中心とした民間団体が月末に実施を予定している「民間公投」、民間による模擬投票を牽制する措置とみられる。選挙管理委員会では、これに違反した場合、行政長官選挙法違反により刑事事件として責任追求を行う姿勢を示している。

マカオの行政長官は2段階の選挙により選出される間接選挙。まず、業界団体や立法会、マカオ地区全国政協委員会などから投票資格を持つ代表者によって選挙委員会委員を選出。その後、選挙委員会委員によって行政長官が選出される。行政長官に立候補するには委員による一定数の支持が必要。今年(2014年)は五年に一度の行政長官選挙イヤーにあたり、6月30に選挙委員会委員選挙が行われ、行政長官選挙は8月31日に実施予定。選挙委員会委員選挙の投票資格を持つ投票人の数は5,448名、選挙委員会委員は400名。この選出方法に対し、民主派団体は幅広い市民の声が反映されないなどとし、独自の模擬投票を通じて民意を明らかにしたい意向。一方、マカオ政府ではこれまで一貫して模擬投票を「違法」であるとし、模擬投票を計画する民主派に対して何度も警告を発している。

8月12日に行われた行政長官選挙委員会会議(写真:新聞局)

8月12日に行われた行政長官選挙委員会会議(写真:新聞局)

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