マカオカジノ大手SJM上半期純利2%増、平場売上29%増が牽引

マカオのカジノ大手、SJMホールディングス(澳門博彩控股)は8月13日、今年(2014年)の監査前中間業績を発表。グループのカジノ売上は前年同期比4.7%増の441.12億香港ドル(日本円換算:約5,837億円)、調整後EBITDAは4.1%増の44.44億香港ドル(約588億円)、上場親会社の株主に帰属する純利益は1.9%増の39.02億香港ドル(約516億円)。香港公認会計基準による調整後EBITDA率は0.1ポイント下落。中間配当は普通株式1株あたり0.22香港ドル(約2.91円)。

グループの上半期のマスゲーミング(平場)テーブルによるカジノ売上は29.1%増、VIPカジノが5.1%減。スロットマシンによる売上は8%減となった。

マカオ全体のカジノゲーミング市場に占めるSJMのシェアは23.5%で首位をキープ。マカオ全体の平場ゲーミングテーブル売上に占める割合は24.6%、VIPでは23.9%。財務状況も安定しており、6月30日時点の銀行口座及び抵当銀行預金残高は268.34億香港ドル(約3,551億円)。

グループ内で特に好業績が目立ったのが旗艦施設のグランドリスボアで、売上5%、調整後プロパティEBITDA5.7%、上場親会社の株主に帰属する純利益2.2%のそれぞれ増。ホテル客室稼働率は0.3ポイント増の95.3%、平均客室単価は5.1%増の2,344香港ドル(約31,020円)。

コタイ地区で開発プロジェクト、リスボアパレスについては、今年2月13日に着工済み。ライセンス発給が前提として、ゲーミングテーブル700台、スロットマシン1,000台を擁するカジノ、ホテル客室数2,000室、高級レストラン、ショッピングモール、娯楽施設から成る複合施設を予定している。今年上半期時点で工事は順調に進んでおり、開業時期は2017年とした従来計画を維持。

SJMホールディングスのアンブロース・ソーCEOは、財政状況も良く、マカオ半島の主要ビジネスの拡充を図りながらコタイ新プロジェクトを推進するとともに、株主に対する配当もさらに高めていきたいとコメントしている。

マカオ半島の中心部に位置するSJMホールディングスの旗艦施設「グランドリスボア」(資料)—本紙撮影

マカオ半島の中心部に位置するSJMホールディングスの旗艦施設「グランドリスボア」(資料)—本紙撮影

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