青洲「跨工区」イミグレ24時間通関実施か―マカオ・珠海間

マカオで働く非マカオ籍労働者(外僱=出稼ぎ労働者)の数が15万人を超え、その約半数が毎日隣接する広東省珠海市から越境通勤しているとみられる。マカオと珠海との間を結ぶイミグレーション施設の混雑の要因として指摘されている。マカオと珠海の間を結ぶ主要ルートは關閘・拱北ルートとなるが、現状の通関時間は7時から24時までとなっており、24時間化を求める声も多い。

8月18日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。8月17日に公開収録され、生中継された地元テレビ局の討論番組「澳門論壇」に出席した、マカオ青洲と珠海拱北の間に位置する珠澳跨境工業区(珠海マカオクロスボーダー工業区)商工会の陳維熾会長によると、關閘イミグレーションの閉鎖時間帯となる深夜時間帯に、同区のイミグレーションを市民及び越境労働者にし、マカオ・珠海間の24時間通関化を実現できるだろうとの見通しを語った。同バングに見出席した広東省政協マカオ地区委員の陳美儀氏も、当局がこれに関して初期認可を与えたと語り、マカオ地区全国人大代表の劉藝良氏も同イミグレーションや既存のその他出入境を活用した混雑緩和について前向きな考え方を述べている。

マカオ半島北西部の青洲に位置する珠澳跨境工業区のイミグレーションは、現時点でマカオと珠海の間を結ぶ唯一の24時間出入境ゲートとなっているが、利用できるのは工業区内に投資または営業している専用パス保持者に限られる。

なお、珠澳跨境工業区のイミグレーションの開放のためには工業区そのものの位置付けの見直し、通関事務担当人員の再配置、通関設備の増加などのハード、ソフト面の整備が必要になるとともに、中央政府による認可が大前提となる。

マカオと珠海を結ぶ主要出入境ゲートとなる關閘・拱北ルートに関して、中国本土側の統計によると、拱北イミグレーションの出入境者数は2013年にのべ9,800万人に達し、2011年から3年連続で中国トップの出入境者数を誇る施設となった。1日平均の出入境者数はのべ27万人。今年(2014年)上半期の累計出入境者数はのべ5,000万人近くとなっており、観光需要も高まる夏季シーズンには1日34万人を超える日もあった。特に通勤時間帯のピークとなる朝・夕には激しい混雑がみられる。

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