マカオリテール部門の上期売上21%増—サンズ社幹部
- 2014/9/1 12:39
- 産業・経済
今夏、マカオ・コタイ地区の複合リゾート施設、サンズコタイセントラル内にあるショッピングモール「ショップスコタイセントラル」が第3期拡張オープンを果たした。約14,000平米の新スペースをファミリー向けリテールエリアと位置付け、キッズファッション、ザラホームやマークス&スペンサーといった国際的有名ブランドなど34の新テナントを誘致している。
8月30日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。ラスベガスサンズ社のグローバルリテール部門担当のシルヴェスター副総裁によると、マカオのリテール市場は優位な状況にあり、上昇傾向だという。同社傘下のマカオリテール部門の売上は毎年約5〜7%の成長となっており、今年(2014年)上期の売上は21%増だったとのこと。その他のカジノ運営企業が大型ショッピングモールを開設することについては、競争原理によりマカオのリテール市場がさらに魅力的なものになるだろうとし、肯定的な見方を示した。
同氏は、7年前にヴェネチアンマカオを開業する際、有名国際ブランドの誘致に苦労したと思い出も語っている。当時、ヴェネチアンマカオがマカオ初の大型複合施設となることから、誰も想像がつかず、プライベートジェットでブランド担当者をラスベガスに連れて行き、「これをマカオに作るんです」と説得したという。以来7年後の現在では、誰もが容易に投資リターンなどの数字を含むマカオの状況を容易に理解することができ、各種ブランド側の進出意欲が高まってきているとしている。
競合都市となる香港との比較では、リテール業がある程度成熟しているため、大型ショッピングモールのテナント料がマカオと比べて高いと指摘。マカオのテナント料も上昇傾向にあるが、ブランドにとっては許容範囲内とみているとのこと。