LCCがマカオの経済多元化へ寄与ーマカオ国際空港運営会社会長

マカオ民航学会主催の「マカオにおけるLCCの発展及びマカオ経済への貢献」と題した座談会が9月8日にマカオ科学館で開催され、80名近い航空、旅行業界関係者が出席。アジア太平洋地区におけるLCC(格安航空会社)の急成長、マカオにおけるLCCの営業状況、LCCがマカオ経済の促進及び将来の発展にどのように寄与するかなどが討議された。

9月9日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。マカオ民航学会会長でマカオ国際空港運営会社会長の鄧軍氏は座談会の中で、マカオにおけるLCCの成長スピードは非常に速く、旅客数も上昇を続けていると語った。現在、マカオ国際空港には20の航空会社が乗り入れ、35都市との間を結んでおり、このうち8社がLCCに属するという。今年1〜8月の間に8社のLCCがマカオに輸送した旅客数は103万人に上り、総旅客輸送量の28%にも達しているとのこと。マカオ経済が引き続き良好な状況にあることから、アジアの周辺地区のLCC会社が次々とマカオへの就航を検討するに至り、これがマカオの国際旅客の増、マカオ経済の繁栄につながるものとの見方を示した。

今後、香港とマカオ・珠海を結ぶ港珠澳大橋の開通によりマカオと香港国際空港の間が約30分の距離となることから、マカオ国際空港は圧倒的に広い就航都市ネットワークを持つ香港国際空港との熾烈な競争に晒される見通し。一方、香港国際空港は発着枠が限界に近づいていることもあり、マカオ国際空港はLCCの誘致などで独自色を出していく方向ともいわれている。マカオ周辺の珠江デルタ地区には香港のほかにも、深圳、珠海、広州に空港があり、空港激戦区となっている。

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

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