銀聯カード端末不正使用の出張キャッシングサービス集団また御用—マカオ

マカオ司法警察局は9月8日、中国本土の銀聯カード読み取り端末5台やモバイルインターネット接続機器などをマカオへ持ち込み、約3ヶ月に渡って複数のホテルを転々と移動しながら客室内で違法な「出張キャッシングサービス」を行っていた中国本土出身者4人を逮捕、送検したことを発表した。

9月9日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。通常、銀聯カードは中国本土とマカオでは違った読み取り端末を使用している。違法キャッシング集団は中国本土用の機械をマカオへ持ち込み、モバイルインターネット環境から中国本土のシステムへ接続していた。集団は客らのカードを使って決済を行った後、持ち込んでいた現金から払い出しを行っていた。マカオ用の端末からキャッシングを行う場合、金額に対して1.4%の手数料がかかるが、中国本土の端末を使えば1回あたり26人民元となることから、その差額を搾取していたもの。

この集団は約3ヶ月の間に500回以上の決済を行っていた。決済総額は3千万香港ドル(約4.1億円)以上で、銀聯の損失は6万香港ドル(約82万円)以上になるという。

マカオでは今月4日に同様の犯罪集団が検挙されたばかり。

中国本土で広く普及する銀聯(右下)と二大国際ブランドのカード(資料)—本紙撮影

中国本土で広く普及する銀聯(右下)と二大国際ブランドのカード(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun