マカオ居民のギャンブル依存症率0.9%まで下がる―2013年調査

10月16日、マカオ政府博彩監察協調局、社会工作局、マカオ大学ゲーミング研究所が2009年から毎年一度実施している「レスポンシブルゲーミングプロモーションウィーク2014」が開幕した。

レスポンシブルゲーミングとは「責任あるゲーミング」を意味し、マカオ政府の関連部門やゲーミング各社がマカオ住民やマカオを訪れる観光客に対してギャンブルに対する正しい知識の周知、自己抑制の必要性などを説く際に用いられる用語。

開幕式典の中で、主催者は過去5年間のプロモーション活動の意義を強調。マカオ大学ゲーミング研究所がまとめた「澳門居民參與博彩活動調查2013研究報告(マカオ居民ゲーミング活動参加調査2013研究レポート)」の内容を元に、マカオ市民のゲーミング参加率は2010年の55.9%から、2013年には49.5%に下落。また、ギャンブル依存症率は2.8%から、0.9%にまで下落したとする結果を得たことを挙げた。レスポンシブルゲーミングに対する認知度についても、2009年のプロモーション活動導入前の16.2%から、2013年には60.5%まで大幅に拡大している。

同レポートによると、マカオ居民の参加するゲーミングの種類は「六合彩(マークシックス)」が33.1%と最も多く、次いで「社交賭博(ソーシャルゲーミング)」の21.7%、「カジノ」の11.9%、「スロットカジノ」の7.2%、「サッカーくじ/バスケットボールくじ」の4.5%となっている。毎月平均消費額は「カジノ」が最も多く238パタカ(日本円換算:約3,201円)、最も少なかったのが「六合彩」の29パタカ(約390円)。バックグラウンド別では、「定職を持つ既婚者で、かつ高収入」という人が「六合彩」、「男性、マカオ生まれ、定職有り、毎月個人収入3.5〜5万パタカ」が「社交賭博」、「男性、より高い年齢、既婚、教育程度がより低い、技術者、中国本土からマカオへの移民」が「カジノ」、「既婚、55〜64歳、無職」が「スロットカジノ」、「男性、定職有り、シフト勤務者」が「サッカーくじ/バスケットボールくじ」をそれぞれこの向け意向があるという。

マカオのカジノ入口などで配布されているレスポンシブル・ゲーミング関連の印刷物(資料)―本紙撮影

マカオのカジノ入口などで配布されているレスポンシブル・ゲーミング関連の印刷物(資料)―本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  4.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun