マカオカジノ大手SJM 14年Q3 純利益16.4%減 VIP苦戦
- 2014/11/11 17:17
- 産業・経済
マカオのカジノ大手で「リスボア」ブランドのカジノホテルの運営などで知られるSJMホールディングス(澳門博彩控股)は11月10日、今年(2014年)第3四半期及び1~9月累計の決算にあたる業務指標(監査前)を発表。
今年Q3の純利益は前年同期比16.4%減の15.28億香港ドル(日本円換算:約228億円)、1~9月累計では14.3%減の54.30億香港ドル(約810億円)。調整後EBITDAはQ3が14.3%減の17.51億香港ドル(約261億円)、1~9月累計では1.8%減の61.96億香港ドル(924億円)。ゲーミング売上はQ3が14.1%減の180.91億香港ドル(約2701億円)、1~9月累計は1.6%減の622.03億香港ドル(約9287億円)。同社のQ3マカオゲーミングマーケットにおける市場占有率は22.5%、1~9月累計では23.2%となった。Q3の売上高は182.54億香港ドル(約2725億円)。
Q3のカジノ売上では、VIPカジノ部門が23.6%減の103.75億香港ドル(約1549億円)、マスゲーミング(平場)部門が3.1%増の71.41億香港ドル(約1066億円)、スロット機(電子ビンゴ含む)が5.4%増の3.57億香港ドル(約53億円)。VIP部門の落ち込みが大きく、マス部門も伸び悩む結果となり、減益幅を縮小することができなかった。
旗艦施設、グランドリスボアの今年Q3のホテル客室稼働率が前年同期比で7.0ポイントの急落となる90.5%となったことも、VIP顧客の減を示しているといえる。
同社のアンブロース・ソー(蘇樹輝)CEOは、今回の決算発表について、マカオのVIPカジノマーケットを取り巻く環境はネガティブ要素が多く厳しいとしながらも、1~9月の累計では数字もそこそことの結果を残せていると評価。マス部門の成長が続き、、EBITDAの数値も安定していることを特筆すべき点として挙げた。