マカオ 新禁煙法違反6852件 今年1-10月累計 来年1月から禁煙エリア拡大

マカオ政府衛生局は11月12日、2012年1月1日に施行された「新禁煙法」に関する取り締まりの最新統計を発表した。新禁煙法の施行後、屋内公共エリア及び公園などの大半が禁煙となったほか、タバコのパッケージデザインや販売方法に対する規制も強化された。

今年(2014年)10月6日から、これまで分煙だったカジノのマスゲーミングフロア(平場)の禁煙化がスタートした。また、来年(2015年)1月1日からは、バー、ナイトクラブ、サウナ、マッサージ店が新たに禁煙の対象に指定されることが決まっている。海外からマカオを訪れる旅客が多く利用する場所にも適用範囲が広がることから、喫煙者には一層注意が必要となる。

今年(2014年)1月1日から10月31日の期間、衛生局の法執行官(禁煙Gメン)が巡回を行った場所はのべ22万7456箇所(1日平均のべ748箇所)、違反件数は6852件あった。このうち、禁煙場所での違法喫煙行為が6558件、基準を満たさないパッケージの商品が18件、客が直接商品を手に取ることができる方式での販売が6件あった。

違法喫煙行為の違反者のうち、男性が全体の92.9%を占める6093人、女性が7.1%の465人、マカオ住民が61.6%の4040人、中国本土を含む域外からの旅客が34.8%、出稼ぎ労働者が3.6%だった。違反者には最高600パタカ(日本円換算:約8700円)の罰金が科されるが、納付率は78.8%だった。域外からの旅客が罰金を納付せずにマカオから出境した場合、次回のマカオ入境に影響が及ぶとし、必ず期限内に納付するよう呼びかけている。

カジノ内については、衛生局とカジノ行政を管轄する博彩監察協調局が合同で取り締まりを行っている。同じ期間に2部局が合同で巡回を行ったカジノはのべ431箇所で、違法喫煙行為が381件あった。違反者は男性が全体の92.7%を占める358人、女性が7.3%の28人、中国本土を含む域外からの旅客が81.3%の314人、マカオ住民が18.1%の70人、出稼ぎ労働者が0.5%の2人だった。

2012年1月1日の新法施行後の衛生局による巡回場所はのべ64万2611箇所(1日平均のべ621箇所)、違反者総数は2万2910人に達している。

衛生局では、法律施行後2年となる来年1月にも効果に対する総括を行う予定。同局は、将来的なマカオの完全禁煙化が目標との姿勢を表明している。

2015年1月1日から禁煙対象エリアがバー、ナイトクラブ、サウナ、マッサージ店にも拡大される—本紙撮影

2015年1月1日から禁煙対象エリアがバー、ナイトクラブ、サウナ、マッサージ店にも拡大される—本紙撮影

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