マカオの11月カジノ売上23.2%減の3600億円=6ヶ月連続前年割れ、下げ幅縮小

マカオ政府博彩監察協調局は12月1日、今年(2014年)11月の月間カジノ売上が前年同月比19.6%減となる242.69億パタカ(日本円換算:約3598億円)だったことを発表。月次では約5年ぶりの前年割れとなった今年6月以降6ヶ月連続の減少。

金額ベースでは前月実績の301.79億パタカ(約4474億円)から13.4%の下落。なお、1〜11月の累計では0.3%増の3282.36億パタカ(約4兆8663億円)と辛うじて前年同期比でプラスを維持できている。

今年7月1日からトランジット滞在制度を利用したマカオ入境に対する制限が強まったことで、この制度を利用して中国本土とマカオの間を頻繁に往復してVIP顧客をエスコートする仲介人の活躍が難しくなったこと、中国本土で汚職に対する取り締まりが強化されたことなどが6月以降の数字に影響を及ぼしているものとみられる。

今年は返還15周年と第4代行政長官就任が重なるタイミングとなることから、習近平国家主席が返還記念日の12月20日前後の日程でマカオを初訪問するのではないかと噂されている。習主席といえば、2013年3月の政権発足以来、汚職に対する取り締まりや贅沢禁止など綱紀の引き締め政策を積極的に推し進めてきたことで知られる。仮に返還記念日に合わせて習主席のマカオ訪問が実現した場合、あえてその時期にマカオを訪れようとする中国本土の富裕層は少ないとみられることから、12月のVIPカジノの売上減につながる可能性を指摘する報道もある。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

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