13年マカオの卸売・リテール売上20%増=自動車販売好調、内需及び旅客による消費も増長持続
- 2014/12/6 10:50
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は12月5日、マカオの2013年ホールセール及びリテール業調査結果を発表。内需及び観光客による消費が好調だったことを受け、業界全体の売上は20%増となった。
2013年のマカオのホールセール及びリテール店舗、公設市場内ブース及び固定屋台の合計数は1万3272軒で、前年から639軒増えた。従事者数は前年から2597人増の5万4414人。業界全体の売上は前年比20%増の1037.9億パタカ(日本円換算:約1兆5700億円)、支出は17%増の920.3億パタカ(約1兆3900億円)。経済貢献付加価値総額は20%上昇の208.1億パタカ(約3200億円)、固定資本形成総額は18%下落の13.9億パタカ(210億円)。
業界内では,自動車及び自動車燃料販売店が前年から28軒増の928軒となり、売上は24%増の76.6億パタカ(約1160億円)に達している。自動車販売増に伴い、自動車販売売上が30%増の51.6億パタカ(約780億円)、自動車燃料売上が7%増の14.5億パタカ(約220億円)となったのが増加の主要因。一方、支出も26%増の73.5億パタカ(約1100億円)だったことから、付加価値総額は6%下落の8.8億パタカ(約130億円)となった。
ホールセール店舗は589軒増の4622軒。売上は13%増の286.3億パタカ(約4300億円)。このうち食品、飲料、タバコの売上が16%上昇の92.4億パタカ、家電、薬品、衛生及び清掃用具などのコンシューマープロダクツの売上は6%下落の61.0億パタカ(約920億円)だった。支出は9%増の264.1億パタカ(約4000億円)で、付加価値総額は28%増の42.1億パタカ(約640億円)となった。
リテール店舗は54軒増の6051軒。観光客による消費及び内需の持続的増長に伴い、売上は24%増の659.1億パタカ(約1兆円)。時計・宝飾品、百貨店商品、皮革製品、ファッション、スーパーマーケット商品の売上がいずれも増加。支出は21%増の569.4億パタカ(約8600億円)で、購買コストが22%増、経営コストが19%増となっている。付加価値総額は20%上昇の154.1億パタカ(約2300億円)。
公設市場内ブース数は744軒、固定屋台数は927軒あり、売上は15.8億パタカ(約240億円)、支出は13.2億パタカ(約200億円)で、いずれも4%下落。付加価値総額は1%減の3.1億パタカ(約50億円)。
なお、2014年6月以降、マカオのカジノ売上が6か月連続で前年割れとなっており、中国本土からマカオを訪れる富裕層の減少が指摘されている。これまで長く好調を持続してきた高級品の販売が減速しているとの報道もある。