没収総額約67億円=マカオ最大の贈収賄事件、元運輸工務庁長官の新たな不正蓄財見つかる
- 2014/12/16 11:08
- 社会・政治
マカオ検察院は12月15日、マカオ最大といわれる建設疑獄に絡み、収賄やマネーロンダリングなどの罪で服役中の歐文龍(アオ・マンロン)元マカオ運輸工務庁長官が不正に蓄財していたとみられる約8000万香港ドル(日本円換算:約12億円)の資産が新たに香港で見つかり、12月5日付で全額マカオ特別行政区の銀行口座へ入金したことを明らかにした。
マカオ最大の疑獄といわれるこの事件は、歐文龍元長官が在任中の2000年から2006年にかけて、許認可や公共工事の入札などの建設利権に絡み、関連業者から多額の賄賂を受け取っていたもの。2008年1月、マカオの最高裁判所にあたる終審法院は歐文龍元長官に対して収賄40件、マネーロンダリング13件などの罪で28年半の懲役刑、不正に蓄財した資産を没収するとした判決を下した。
マカオ特別行政区は、2009年に歐文龍元長官及びその家族らが内外で不正に蓄財した資産の洗い出し、凍結などを進め、今回の8000万香港ドルを含めてこれまでに総額4.4億香港ドル(約67億円)を没収している。