通貨供給量1ヶ月ぶり下落、預貸率は上昇継続=マカオ14年11月
- 2015/1/9 13:52
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は1月6日、昨年(2014年)11月の広義通貨供給量(廣義貨幣供應量)について、1ヶ月ぶりに下落に転じたとする最新統計を発表。また、融資総額の増が預金総額の増を上回ったことから、総体銀行預貸率は前月に続き上昇を継続。
【マネーサプライ】
流通貨幣が3.3%の上昇、通知預金が7.7%の下落となり、M1は前月比5.9%減。同時に、準通貨負債が0.4%の下落となり、通貨供給量M2は前月比1.1%減の4843億パタカ(日本円換算:約7兆2548億円)となった。前年同月と比較してM1が3.9%、M2が8.7%のそれぞれ上昇。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は25.8%で前月から0.4ポイント、前年同月から2.0ポイントのそれぞれ増、香港ドルの比重は49.7%で、前月から0.3ポイント増、前年同月から3.1ポイント減。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から1.2%減の4736億パタカ(約7兆945億円)。通貨別ではマカオパタカが0.1%増、香港ドルとその他外貨がそれぞれ0.5%、3.6%の減。非マカオ居民による預金は前月から2.5%下落の2281億パタカ(約3兆4169億円)。公共部門の銀行システムへの預金は2.0%上昇の909億パタカ(約1兆3617億円)に。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比1.2%減の7925億パタカ(約11兆8716億円)となった。このうち、マカオパタカと香港ドルの占める割合は18.8%、42.0%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月比0.1%増の3316億パタカ(約4兆9673億円)。マカオパタカと香港ドルの比率はそれぞれ28.0%と64.0%で、金額ベースでは930億パタカ(約1兆3931億円)と2123億パタカ(約3兆1802億円)。対外部門への融資は前月と同水準の3484億パタカ(約5兆2190億円)。マカオパタカと香港ドルの比率はそれぞれ1.2%と23.0%で、金額ベースでは43億パタカ(約644億円)と802億香港ドル(約1兆2014億円)。
【預貸率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は11月末時点で前月末と比較して0.4ポイント上昇の58.7%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.1ポイント上昇の85.8%。