上半期中カジノ経済停滞見通し、中小企業への影響注視=マカオ経済財政庁長官

マカオ経済財政庁の梁維特長官は1月9日、マカオのカジノ経済が深い停滞期に入ったとし、今年上半期のカジノ売上について、外的要因に大きな変化がなくマイナス基調が続くと予想されることから、前年同期を上回ることはまずないだろうとの見方を示した。

今年下半期からカジノ付き大型IR(統合型リゾート)施設が相次ぎオープンすることについては、カジノ売上及び旅客増に直接結びつくかどうか、政府として慎重な姿勢で状況を見定めたいとした。

また、すでにカジノ経済の停滞が始まって7ヶ月が経過することから、中小企業の経営や就業市場など、マカオ経済全体に及ぼす影響についても注視していきたいとのこと。同時に、カジノ依存を低減するための産業多元化の促進、就業機会の流動性を高めるための人材育成制度の導入などに向けた取り組みを行う考え。より科学的にカジノ売上を予測できる体制も整えるという。

なお、マカオ政府では、過去15年間に十分な財政準備金を積み立ててきたことから、現在の調整局面を安定して乗り切れるだけの余力があるとし、市民に対して安心するよう呼びかけた。

昨年(2014年)のマカオのカジノ売上は前年比2.6%減の3515億2100万パタカ(日本円換算:約5兆2500億円)で、前半は好調だったものの、6月以降7ヶ月連続で前年割れが続いた。

マカオ特別行政区政府経済財政庁の梁維特長官(写真:GCS)

マカオ特別行政区政府経済財政庁の梁維特長官(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  総合不動産サービス企業のJLL(仲量聯行)は4月17日、同社がマカオ・コロアン島の石排灣地区に位…
  2.  このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2025…
  3.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで4月14日から20日まで卓球シングルスの国際大会「…
  4.  マカオ金融管理局は4月16日、今年(2025年)3月末のマカオ特別行政区の外貨準備高(外匯儲備資…
  5.  マカオ治安警察局は4月16日、路上で小学生女児の尻を触ったとしてマカオ人の男(86)を逮捕したと…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun