韓国のタクシー、中国人旅行者から正規料金の10倍ぼったくり=空港から利用、通貨に不慣れな隙を狙う

韓国では、外国人旅行者、中でも中国人をターゲットにした詐欺事件が相次いでいるという。昨年(2014年)11月28日、韓国でタクシーを利用した中国人旅行者が正規料金の10倍の運賃を払わされるぼったくり事件が発生した。

香港の日刊紙「アップルデイリー」が1月12日付電子版で報じた。被害者は中国から韓国を訪れていた中国人の旅行者で、昨年11月28日、ソウルの仁川(インチョン)国際空港から、明洞(ミョンドン)地区のホテルまでタクシーを利用した際、メーターに6万1000ウォン(日本円換算:6700円)と表示されていたというが、韓国到着したばかりでウォンに慣れていなかったため、5万ウォン紙幣13枚の計65万ウォン(約71300円)を運転手に支払ったという。被害者は一桁計算間違いをして多く支払ったことになるが、運転手は一桁少ない3万8千ウォン(約4200円)の釣り銭を渡したそうだ。結果的に被害者は正規料金の約10倍のぼったくりにあたる61万2千ウォン(約6万7200円)を支払ったことになる。

被害者がホテルに到着した後、受け付けで尋ねたところ、騙されたことに気付き、すぐに警察に通報したという。その後、警察の捜索によって被害者を乗せたタクシー運転手を発見。ぼったくり分を返金させた上、書類送検を行ったという。この運転手は前科がなかったというが、韓国では外国人客に対してメーターを使わず高額の運賃を吹っかけたり、人数ごとに運賃を払わせるなどの違反行為が見受けられるという。警察当局では、韓国のイメージを損なうとして、悪質タクシーに対する取り締まりを強化していくとしている。

韓国・ソウルの繁華街、明洞(ミョンドン)地区の町並み(資料)=2010年—本紙撮影

韓国・ソウルの繁華街、明洞(ミョンドン)地区の町並み(資料)=2010年—本紙撮影

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