マカオの失業率、過去最良水準の1.7%を12期連続維持、平均月収7.7%増=14年10-12月期就業調査
- 2015/1/27 19:18
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局は1月27日、2014年10-12月期の就業調査結果を発表。失業率は1.7%、就業不足率は0.4%となり、いずれも前回調査(2014年9-11月)と同水準。過去最良水準となる失業率1.7%を12期連続持続している。
10-12月期の労働人口は40万5500人、労働力参加率は74.4%。このうち、総就業人数は39万8600人で、前回調査と比較して2400人の増。業種別では建設業従事者が2200人増と多かった。
失業人口は7000人で前回調査から100人増。初めての職探しをする新増労働力が総失業人口に占める割合は5.1ポイント下落の15.2%。
2014年第4四半期の総体失業率は第3四半期と同水準の1.7%を維持、マカオ居留権保有者の失業率は0.1ポイント上昇の2.4%。総就業人数は6500人増え、業種別ではゲーミング(カジノ)業従事者が5500人増と多く、合計8万7000人に上った。この他、全就業者の平均月収は7.7%増の1万4000パタカ(日本円換算:約20万8000円)、マカオ居留権保有者に限ると2.6%増の1万6000パタカ(約23万8000円)となっている。
2014年通年の失業率は1.7%、マカオ居留権保有者の失業率は2.3%で、いずれも前年から0.1ポイント良化。全就業者の平均月収は10.8%増の1万3300パタカ(約19万8000円)、1世帯あたり平均就業者数は前年と同じ1.8人、1世帯あたりの平均月収は12.5%増の2万7000パタカ(約40万1000円)。
マカオでは2014年6月以降カジノ売上の前年割れが続いているが、今のところ労働市場への数字上のインパクトは特に見られない。カジノ付き大型IR(統合型リゾート)施設運営各社は、昨今のカジノ売上の減を理由としたリストラを実施する考えは一切ない考えを相次いで発表している。また、2015年5月以降、コタイ地区を中心に大型IR施設のオープンラッシュがスタートし、およそ1万6000人分の新規雇用が生まれる見込みため、既存人材の囲い込みと新規人材の採用の双方について積極的な姿勢を示している。