米シティグループはこのほど発表した最新調査レポートの中で、今年(2015年)2月のマカオのカジノ売上予測を従来の250億パタカ(日本円換算:約3720億円)から前年同月比4割減となる225億パタカ(約3350億円)に下方修正したという。
マカオの政府系放送局TDMが2月10日午前のラジオニュースで報じた。シティグループの調査によると、今年2月最初の8日間のカジノ売上は52億パタカ(約770億円)、1日平均6.81億パタカ(約101億円)となっており、1月の1日平均7.66億パタカ(約114億円)を下回っているという。
シティグループでは、これまでマカオでは旧正月前の1週間のカジノ売上が減少する傾向にあり、今年も同様であるとした上、マカオのホテル予約状況を根拠に、旧正月明けには再びカジノ売上が上昇に転じるとの見方を示した。
同日夕方、マカオ政府経済財政庁の梁維特長官はこのニュースについて「昨年(2014年)2月のカジノ売上は過去最高記録となる380億パタカ(約5660億円)を記録したことから、下落幅が大きくなることはマカオ政府も事前に織り込み済み」との見解を示した。
マカオの月次カジノ売上は昨年6月から今年1月まで8ヶ月連続で前年割れとなっている。マカオのカジノ売上の大半を稼ぎ出すのがVIPカジノだが、中国本土の反汚職キャンペーンやマカオ当局によるカジノ周辺の規制強化などを理由に、主要顧客基盤である中国本土富裕層のマカオ渡航意欲が減退しているとされる。