マカオの2月カジノ売上「半減」の2600億円=投資銀行各社予測
- 2015/2/26 9:24
- カジノ・IR
およそ1週間に及ぶ旧正月連休が終わり、中国本土からマカオを訪れた旅客は前年同期比で増加となったとする統計も発表されたばかりだが、カジノ売上の底上げには結びつかなかったようだ。
投資銀行各社が2月25日に発表した最新レポートによると、旧正月連休中のカジノ売上は予想を下回ったとしており、今月の月次カジノ売上は前年同月から5割以上のマイナスとなる175億パタカ(日本円換算:約2600億円)程度になると予想している。
JPモルガンでは、マカオの2月1日から23日までのカジノ売上がわずか139億パタカ(約2070億円)にすぎず、1日平均売上にすると約6.05億パタカ(約90億円)で、1月の7.66億パタカ(約114億円)から大幅減となっているとしている。また、旧正月連休の3日間を含むピーク期にあたる2月16日から23日の8日間の1日平均売上は5.6億パタカ(約83億円)となり、前週の5.8億パタカ(約86億円)を下回った点も重要ポイントとして挙げた。
部門別の2月のカジノ売上の大マイナス要因について、大型連休前の落ち込みといった季節的なものではなく、需給バランスに問題があると指摘。旧正月ピーク期のマスゲーミング(平場カジノ)部門の需給バランスは健康的であったものの、これまで売上の大半を占めてきたVIP部門は低迷、マスとVIPの中間にあたるプレミアムマス部門についても供給過多の状態にあったとしている。
同社では、2月の月間カジノ売上を前年52-55%減、今年(2015年)の通年についても25%減と予測した。
シティでは、マカオのカジノ業界統計を根拠に、2月1日から23日までのカジノ売上が133億パタカ(約1980億円)、直近8日間の1日平均カジノ売上が前週比5%減の5.58億パタカ(約83億円)とした。月末まで3日間を残す中、2月のカジノ売上は事前の保守的予測を下回る前年比54%減の175億パタカ(約2600億円)と見込む。
クレディ・スイスでは、旧正月連休中のカジノ売上の低迷に失望が広がっているとし、2月のカジノ売上見通しについては前年比45%減とした。
なお、昨年2月の月間カジノ売上は単月過去最高となる380億パタカ(約5660億円)を記録した。マカオのカジノ売上は昨年6月から今年1月まで8ヶ月連続で前年割れが続いている。