15年マカオの新車販売2桁減も=カジノ経済停滞で

昨今のカジノ経済の停滞及び先行き不透明感に加え、維持コストの増大により、マカオ市民の間で新車購入に対するモチベーションが下がっているという。マカオ車輌輸入業協会の謝家銘理事長は、経済状況の好転がない場合、今年(2015年)の新車販売が2桁減もありうるとの見方を示した。

マカオの日刊紙「澳門日報」が3月1日付紙面で報じた。謝会長によると、例年、旧正月前はボーナスシーズンにあたることから、新車販売のピーク時期になっているという。しかし、今年についてはカジノ売上が8ヶ月連続で前年割れとなり、訪マカオ旅客の減少や不動産価格といった複数のネガティブ要因が重なっていることなどを受け、旧正月前の新車販売が2割程度落ち込んだという。

また、最近では駐車場価格が高騰するなど、自動車の維持コストも上がっている。さらに、激しい交通渋滞もドライバーの悩みとなっていることから、自動車を手放し、二輪車へ移行する動きも見受けられるとのこと。実際、昨年下半期の新車販売台数は下落したが、二輪車は上昇を続けているという。

法人需要についても急ブレーキがかかっているようだ。これまで、カジノ運営企業は新施設の開業に合わせて顧客送迎用の新車を一定数オーダーしてきたが、今年はまだそういった動きが見られないという。カジノ売上の停滞を受け、カジノ運営企業のコスト管理もシビアになっているとみられる。

マカオのカジノ付きIR(統合型リゾート)施設「ウィンマカオ」の駐車場に並ぶロールス・ロイスの送迎車(資料)—本紙撮影

マカオのカジノ付きIR(統合型リゾート)施設「ウィンマカオ」の駐車場に並ぶロールス・ロイスの送迎車(資料)—本紙撮影

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