欧州で中国人旅客の贅沢品消費過去最高記録=3月、ユーロ安で転売目的の爆買いか
- 2015/4/22 8:59
- 香港・大湾区
タックスフリーサービス大手のグローバルブルー社が4月20日に公表したレポートによると、今年(2015年)3月の中国人旅客による欧州における高級品消費が過去最高を記録したという。
マカオの日刊紙「澳門日報」が4月22日付紙面でロイター通信パリ電を引用して報じた。グローバルブルー社が公表したレポートによると、今年3月の欧州における中国人旅客の贅沢品消費は前年同月比122%増、前月(2月)比で52%増、第1四半期累計でも前年同期比62%増となった。
中国人旅客が欧州で「爆買い」している要因については、ユーロ安によって、高級ブランド品を中心に中国本土との価格差が拡大していることが挙げられる。中には中国本土の半額程度で購入できる商品もあるといい、内外価格差利用して欧州で買い付けを行い、中国本土で転売して利益を得る並行輸入業者が多く存在するという。JPモルガンカザノブの推計によると、中国で販売されている高級品のうち20〜40%が並行輸入品にあたるとのこと。
シャネル、パテックフィリップ、バリーなど欧州に本拠地を置く高級ファッションブランド各社では、価格差を利用した転売行為を防止するため、中国をはじめとしたアジア市場における販売価格を20%程度引き下げることを相次ぎ発表している。