マカオ警察当局、違法売春事件で保釈中の男ら韓国人4人逮捕=口封じ目的で通訳を暴行、監禁した疑い
- 2015/4/27 12:10
- 社会・政治
マカオ司法警察局は4月26日、韓国人通訳(22)に対する暴行、監禁などの疑いで韓国人の男4人を逮捕したと発表した。主犯格とみられるキム容疑者(49)は、先週(4月19日)摘発を受け逮捕、起訴された違法売春組織のメンバーで、保釈中だった人物。
警察当局の発表によると、被害者の男性は、キム容疑者らの通訳を担当していたというが、給金が支払われないことを理由に離脱を申し出ていたという。キム容疑者は保釈後、この通訳が組織の内情を警察に話したことを知り、保釈後の4月24日に韓国人の男3名とともに通訳の滞在先を訪れ、暴行を加えた上、数時間に渡って監禁したという。また、自身に不利益な内容を暴露されることを恐れ、通訳を強制的に韓国へ帰国させるため、25日午前1時にマカオから韓国へ向かうフライトを予約し、24日午後11時頃にマカオ国際空港へ送り届けた。空港に到着後、通訳が隙を見て警察官に救助を求めたところ、容疑者らは一目散に逃げ出したというが、警察が空港付近で4人全員を発見し、逮捕した。警察当局では、キム容疑者以外の3人の男と違法売春組織の関わりについて調べを進めているという。
4月19日に摘発された韓国人を中心としたグループによる違法売春事件をめぐっては、マカオ警察当局がキム容疑者を含む管理役の韓国人の男10人と中国人の男8人を逮捕、送検、男らの管理下にあった韓国人の女21人から事情聴取を行っていた。このグループでは複数台のミニバンに女を乗せ、マカオ半島及びコタイ地区の大型カジノIR(統合型リゾート)施設集積エリアで男性客の勧誘を行い、ホテルに送り届けて客に性的サービスを提供するアレンジをしていたという。グループは今年2月頃から活動していたとみられ、違法に得た売上は300万香港ドル(日本円換算:約4500万円)に達するという。
マカオを訪れる韓国人旅客数は近年急増しており、昨年(2014年)は前年比16.9%増の約55万人に達している。