カジノIR大手ウィンマカオ、地元人材の管理職登用進む=占有率8割超、開業以来9年間で3倍増
- 2015/5/1 12:29
- カジノ・IR
外資系企業といえば、本国の親会社から派遣されたエクスパッツと呼ばれる駐在員が管理職ポジションを独占しているイメージが強い。マカオに6社あるカジノ経営ライセンス保有企業だが、地元資本といえるのは1社のみで、残る5社は米国系、香港系、米国や豪州企業との合弁となっている。6社の一角、米国系のウィンマカオでは、地元人材の管理職登用が進んでいるようだ。
米国ラスベガスに本社を置くカジノIR(統合型リゾート)大手ウィンリゾーツ社のマカオ部門にあたるウィンマカオのズレイカ・モック人事担当シニア・ヴァイス・プレジデントが4月30日に明かした内容によると、同社の旗艦カジノIR施設ウィンマカオが開業した2006年以降、管理職ポジションに就く地元マカオ人の数は3倍に増えたという。管理職ポジション数に占めるマカオ人の割合についても、2006年の58%から、直近では82%にまで上昇しているとのこと。ウィンマカオのマカオ人従業員数はおよそ7700人いるという。
ウィンマカオでは、2016年上半期にコタイ地区に新大型カジノIR施設ウィンパレスの開業を予定している。ウィンマカオは4月30日、新施設の開業に向け、同社でカジノ関連の業務に従事するマカオ人従業員を対象としたホテル管理人材育成プログラムの導入を発表した。モック氏によると、ホテルの飲食部門、営業部門といった非カジノ分野への配置転換、昇級機会を地元人材に提供する目的という。
日本でもカジノIR施設の導入議論が活発となっており、ウィンリゾーツを含む複数の米国系など外資系企業が進出意欲を持っていると報じられている。日本人が管理職として活躍できる環境となり得るかどうかにも注目すべきだろう。