中国人民解放軍駐マカオ部隊が一般公開イベント開催=市民2000人が見学
- 2015/5/2 11:48
- 社会・政治
中国人民解放軍駐マカオ部隊は5月1日、タイパ島にある駐屯地の一般公開イベントを開催し、およそ2000人が来場したという。施設の一般公開はマカオ市民(マカオ居留権保有者)を対象にメーデー(労働節)の祝日にあたる5月1日に毎年恒例で実施されている。
マカオの日刊紙「澳門日報」が5月2日付紙面で報じた内容によると、会場では兵士らによる軍事訓練パフォーマンス、車輌や武器などの装備品の展示、兵舎の案内などが行われたという。また、人民解放軍が中国本土以外に初めて建設したミリタリーミュージアムの内部についても一般向けに初披露されたとのこと。
人民解放軍駐マカオ部隊はマカオがポルトガルから中国へ返還された1999年12月20日にマカオへ進駐。主にマカオの防衛及び治安維持を目的としており、陸軍を中心とした約1000人の隊員で構成されている。
人民解放軍駐マカオ部隊の本部はマカオ半島新口岸地区、駐屯地はタイパ島にあり、これらの軍用地はマカオ政府が無償提供している。ただし、人民解放軍のマカオ駐留にかかる費用はすべて中央人民政府が負担することが駐軍法で規定されている。中華人民共和国兵役法はマカオを対象外としており、マカオ住民(マカオ居留権保有者)が人民解放軍駐マカオ部隊に入隊することはできない。
人民解放軍は1997年の香港返還時にも当地へ進駐している。人民解放軍のマカオへの進駐について、住民の受け止め方はそれぞれだが、マカオの日常生活の中で、人民解放軍の存在を意識することはほとんどないというのが現状。駐屯地の一般開放イベント、青少年向けのサマーキャンプ、公益活動等を通じ、しばしばマカオ住民との交流の機会が持たれている。