フィリピンのカジノで多額の債務抱える中国人多数=現地中国大使館が注意呼びかけ

駐フィリピン中国大使館は5月7日、当地を訪れる中国人がギャンブルで抱えた借金を返済不能に陥り、出国制限を受ける事案が多発しているほか、違法な拘禁状態に置かれるといった身の安全上の脅威にさらされる事件も発生していることなどを明かした。

マカオの日刊紙「澳門日報」が5月8日付紙面で中新社マニラ電(7日)を引用して報じた。駐フィリピン中国大使館によると、フィリピンには多数の合法カジノが存在するが、ギャンブラーをカジノに紹介し、資金の貸し付けなどを通じてコミッションを稼ぐブローカーも暗躍しているという。多くの中国人がこういったブローカーを通じてギャンブルに興じ、巨額の債務を抱える結果となっているとのこと。

また、フィリピンの法律では、カジノによる債権の取り立て行為を合法としており、債務者が起訴された場合、出国制限などの司法措置が下されるという。フィリピン北部カガヤン州一帯の一部カジノでは、借金の取り立てのため違法な拘禁、殴打による脅迫行為なども見受けられるとのこと。

駐フィリピン中国大使館では、中国国民に対して「潔身自愛」を心がけ、ギャンブル行為に参加しないようあらてめて呼びかけた。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

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