マカオ人が世界紙飛行機選手権で表彰台の快挙=香港代表枠で特例出場
- 2015/5/13 10:32
- 社会・政治
5月8、9日、オーストリアのザルツブルクで開催された紙飛行機の世界大会「レッドブル・ペーパーウィングス2015」の決勝で、マカオ人の馬英(マ・イェン)さんが最長滞空時間部門で2位で表彰台に立ったほか、マカオチームが最優秀チームに選ばれる快挙を成し遂げた。なお、同大会にはマカオ地区予選がなく、馬さんらは香港地区予選を経て特例出場したため、公式記録では「香港」所属となっている。
「レッドブル・ペーパーウィングス」は2006年から3年に1度開催されている大会で、世界の大学生と専門学校生を対象としている。4回目となる今回大会には4万6000人以上が参加したという。大会は最長飛行距離部門、最長滞空時間部門、曲芸飛行部門の3部門で争われる。最長飛行距離部門と最長滑空時間部門で使用する紙飛行機はA4サイズの紙1枚のみを使うシンプルなもので、動力装置は一切使用しない。曲芸飛行部門では事前に制作した飛行機を持参し、機体の構成、芸術性・デザイン性などの創造性、飛行時のパフォーマンスの3つの基準での評価となる。2015年大会の結果は以下の通りとなった。
■最長飛行距離部門決勝成績
1位:ヴェセリン・イヴァノフ(ブルガリア)53.22メートル
2位:ジョヴィカ・コツリカ(クロアチア)51.22メートル
3位:加治屋祐輝(日本)50.05メートル
■曲芸飛行部門決勝成績
1位:アヴェディス・チャミチアン(レバノン)50ポイント
2位:トマス・チョディラ(ポーランド)47ポイント
3位:ライアン・ナッカラト(米国)46ポイント
■最長滞空時間部門決勝成績
1位:カレン・ハンバーツミアン(アルマニア)14.36秒
2位:馬英(香港)13.76秒
3位:林洋平(日本)12.18秒
このほか、総合21ポイントを獲得した香港が最優秀チームとなっている。
マカオメディアの報道によると、馬さんらメンバー3人はマカオ大学などに通うマカオ人の学生という。同大会ではマカオ地区予選が開催されないことから、メンバーが直接主催者と交渉し、今年3月に開催された香港地区予選に特例で参加することができ、3部門すべてで優勝し、決勝に駒を進めたという。
香港とマカオはライバル関係にあることから、世界大会で好成績を残したマカオ人が香港代表として取り扱われることに複雑な感情を示す意見がSNS上で多数見受けられたが、当事者の馬さんらは地元メディアの取材に対して「今回の結果によって、主催者も次回以降のマカオ地区予選開催を検討するはず」と前向きなコメントをしている。