マカオ、カジノ一辺倒からの脱却必須=専門家が警鐘

マカオといえば、やはりカジノを連想する人がほとんどだろう。マカオ政府の歳入のおよそ8割をカジノ税が占め、就業人口の5人に1人がカジノ業従事者という統計もあり、経済の屋台骨といえる存在だ。一方で、カジノ産業への過度な依存を憂慮する声もある。

マカオの日刊英字経済紙「マカオビジネスデイリー」が5月25日付紙面でラスベガスとマカオに拠点を置くゲーミング(カジノ)専門調査機関ユニオン・ゲーミング・リサーチのアナリスト、グラント・ガヴァーツン氏へのインタビュー取材を掲載。同氏は「マカオのVIPカジノ全盛期はすでに終わりを告げており、カジノ以外の見どころを旅客に提供する必要がある」との見方を示した上、「毎度マカオに来ても同じものしかなく、エンターテイメント要素も不足しているとなれば、中国本土旅客が他の観光地に流出することになる」と警鐘を鳴らしている。

マカオのカジノ売上は昨年(2014年)6月から今年4月まで11ヶ月連続で前年割れとなっており、政府、民間カジノ運営企業ともに危機感が高まる中、ノンゲーミング要素の拡充に本腰を入れて取り組む動きが活発化している。

マカオの大型カジノIR(統合型リゾート)施設集積エリア、コタイ地区の夜景(資料)=2015年3月(写真:GCS)

マカオの大型カジノIR(統合型リゾート)施設集積エリア、コタイ地区の夜景(資料)=2015年3月(写真:GCS)

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